茶遊び付箋

手遊び付箋の妹

LUPICIA DECAF MOMOについて 香料っぽさを抑えて淹れる方法(実験)

前回LUPICIAで初めて買ったDECAF EARL GLAYはノンカフェインにも関わらずそれなりに美味しく淹れられたので、今回は、サンプルの胡散臭い香りに若干の不安を抱きながらも、いい評判を聞くことが多いDECAF MOMO(白桃味)を買った。

店員さんに茶葉の種類を聞きそびれてしまった。

 

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一回目

普通の紅茶の淹れ方で、98度の2分半

まずい

香り 茶葉の状態の、はっきりとした新鮮な白桃の香りは消える ただなんとなく桃味の香りがする

味 茶葉の風味はほとんどしない 香料が溶け出したような甘ったるい味が後に残る

自動車に揺られオイルの匂いに酔いながら舐める桃味の飴といった気持ち悪さ

 

考察 いつも「紅茶といえば熱湯」と一辺倒で98度程まで上げていたけれど、熱湯の中では低温なほうである90〜95度あたりで淹れてみたらどうかと思った

人によっては茶園もののダージリンなら70度で美味しいという意見もあったので、気になっていた。それに90度くらいまでなら一般的に種類によっては使用される温度なので、あまり躊躇はしなかった。ただ、フレーバーティーの香料について温度がどう影響するのかがよくわからない。低温だと風味が飛ばずに残るのか、熱されることでお湯に風味が味として溶け出すので残るのかわからないけれど、一般的に茶葉自体の風味としては、低温で淹れると渋みが出にくく味の輪郭がぼやけると聞いていたので、なんとなくぼやけてくれれば水分補給用としてシンプルに扱えるのではという気持ち。次回は低めでいってみよ〜

 

二回目

約93度で2分半

うん、まあ自動車からは降りられてホッとしている感じ

全体的に味が薄くぼやけるようになり、香りも味も、香料の強さが減った

これなら水筒に入れて持ち歩く用として消費できなくないかなあ(でもこれだって50g800円弱したのに〜…)

と思い、後日水筒に入れてみる

水筒は閉めている間水蒸気が中に充満するので、開けた瞬間香りがすごい。いつもはジャスミン茶か緑茶を持ち歩いており飲む度に心が和らぐのだけど、これはただ熱い水分が摂れてよかったな、というだけ。水蒸気を飛ばしてから飲むようにしないと、何度も飲みたくはない。

 

三日目(本日)

 前回は特に考察(次回の対策)をすることなく終わってしまっていた

 

ただ、「洗茶」をして、「数秒から数十秒の抽出時間で淹れる」という方法にずっと魅力を感じていた

うちではまだジャスミン茶しか淹れたことがないけど中国茶は全て(たぶん)そのようなやり方をする。また先週あたりから台湾茶中国茶?)の勉強をして功夫式(くんぷうしき)の淹れ方に初めて触れていたこと、今日見た宝瓶(ほうひん)で煎茶や紅茶を淹れる方法の動画を見て、「紅茶を洗茶して数秒で淹れてみたい!」と思っていた(紅茶は、これは正式なやり方ではない…でも以前、パリのマリアージュフレールでこのようなやり方が行われていたという目撃情報を読んだことがある)

 功夫式で中国茶が何煎も淹れられることは知っていたけれど、宝瓶で日本茶や紅茶を10煎以上淹れられる(1煎100ml)というのは驚きだった。まあ、紅茶は日本茶よりも回数少なそうだけど…

 短時間で淹れる方法のメリットとして、茶葉の熱による劣化が防げる、という説をHOJOさんが挙げている そのほうが香りが豊かになるらしい(これは香料の話ではない)

 

 

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ということで、一度洗茶をし、93度で淹れてみる

今回は2杯分淹れるのだけど、1杯分を一度やってそれぞれのカップに分ける

まず、ぐつぐつ沸騰した湯で洗茶。洗った湯を別のコップで飲んでみる

びっくりなことに、5秒程度しか蒸らしていないのにはっきり味が出ていた。濃さはあるけど渋くない、茶葉自体の味としてはいいかんじだけど、これではやっぱり香料がいや。

次に、洗った茶葉で一煎目 10秒程度で淹れてみる

さっきよりはだいぶ薄い でも、いやなかんじが全然ない!ふつうに飲める、おいしい

だけどここまで来るとピーチティーっぽさはない…、ということで、

先ほどは一杯分しか茶葉を入れてなかったので、そこに同量の洗っていない茶葉をミックス〜

してみると…また10秒程度待って2煎目を入れると…おいしい!色は薄くなったけれど、洗っていない茶葉がある分程よく風味が感じられる

まだカップの半分しか入っていない状態だったので、1煎目と2煎目をミックス(もうめちゃくちゃです)

すると、さっきよりは風味もありつつ、車酔いの感じはまったくと言って良いほどない。茶葉の味こそ乏しいけれど、いいバランスで溶け合ってる。

母親もなんかいいにおいがする〜と言ってきたので一口飲んでみてもらったところ、飲みやすい、おいしい、とのこと。

結論として、

洗茶するともとの茶葉が弱いのもあって(というか紅茶を洗う場合なにかしらの配慮が必要?)、それだと少し薄いので、「半量だけ洗い、乾いた茶葉とミックスさせる」のが、香料臭いフレーバーティーに有効なのではないか、ということ

まだ抽出時間は適当だし、今回は一煎目と二煎目をミックスさせているので次回は一回でこれの状態で淹れてみたりなどこれからまたいろいろ調べて改善できるかもしれないけれど、ひとまずこの法則で飲んでみよう

長くなったけれど、初めて知識と勘を組み合わせて活用させることができたのが嬉しかった

制約があるほうが人は発想を持てるのかもしれないね